-------------------------------- XS のインストール方法(Linux 編) -------------------------------- 1. USB タワーのドライバを確認する(RCX 2.0 のみ). RCX 2.0 を利用する場合は,IR(赤外線)タワーをパソコンの USB ポートに 接続します.この場合,IR タワーのドライバが必要です.お手元の Linux パソコンにドライバがインストールされていることを確認してください. 「/dev/legoなんとか」あるいは「/dev/usb/legoなんとか」といった デバイス名のことが多いようです.もしドライバが見付からない場合は, 下記URLからインストールしてください. http://legousb.sourceforge.net/legousbtower/index.shtml お手元の Linux のバージョンが古いとドライバが動作しないことがあります. その場合は,お手元のパソコンでの RCX 2.0 の御利用をあきらめてください. 以下では,ドライバのデバイス名を「」と表記します. RCX 1.0 または 1.5 を利用する場合は,IR タワーをパソコンの シリアルポートに接続します.この場合,ドライバのインストールは 必要ありません. 2. 新しいディレクトリを作成する. 以下では,このディレクトリのフルパスを「」と表記します. 3. zip ファイル xs.zip を に置く. 4. で,ファイルを解凍する. % unzip xs.zip 5. ユーティリティプログラムを作成する. * ファイル /Makefile.common の「BRICKOS_ROOT」で始まる行を編集 して,等号「=」の右辺を のフルパスで置き換えます. パスの最後には,スラッシュ「/」を入れないよう注意してください. 例えば, が「/home/yuasa/xs」の場合は, 「BRICKOS_ROOT=/home/yuasa/xs」とします. * /util へ移動する. % cd util ; /util へ移動 * このディレクトリをクリーンアップする. % make realclean * ユーティリティプログラムを make する. % make * へ戻る. % cd .. ; へ移動 6. XS のフロントエンドを作成する. * /xs へ移動する. % cd xs ; /xs へ移動 * ファイル /xs/Makefile の「XSROOT」で始まる行を編集し, 等号「=」の右辺を のフルパスで置き換える. フルパスの最後にはスラッシュ「/」をつけてください. 例えば, が「/home/yuasa/xs」の場合は, 「XSROOT=/home/yuasa/xs/」とします. * 古いフロントエンドとオブジェクトファイルを1個削除する (これらはごみです.ごめんなさい). % rm xs ircom.o * 新しいフロントエンドを make する. % make xs * へ戻る. % cd .. ; へ移動 7. RCX ブロックに brickOS(RCX 用の超小型 OS)と XS 実行系(evaluator)を ダウンロードする. これらのプログラムは,いったんダウンロードされると,RCX ブロック内蔵の 乾電池が生きている限り,RCX ブロックの RAM メモリに保存されます. * IR(赤外線)タワーをパソコンのシリアルポート(RCX 1.0 または 1.5 の 場合)または USB ポート(RCX 2.0 の場合)に接続する. IR タワーの前面が,RCX ブロックの赤外線ポート(前面の黒い帯状の部分) に向かいあうように IR タワーを設置してください. * RCX ブロックの On-Off ボタンを押して電源を入れる. ピピッという音がして,RCX の液晶ディスプレイに「1」と表示されることを 確認してください.もしダメなら,RCX の乾電池をいったんはずして, しばらく(数秒)待った後,乾電池をもとに戻してやりなおしてください. * カレントディレクトリが であることを確認してください. * brickOS を RCX にダウンロードする. % util/firmdl3 --tty= boot/brickOS.srec (RCX 1.0 または 1.5 の場合は,「--tty=」は不要です.) 成功すれば,次のメッセージがパソコンの画面に現れます. Transferring "Fast Download Image" to RCX... 100% Transferring "boot/brickOS.srec" to RCX... 100% (最初の2行は表示されないことがあります) 失敗した場合は,次のような理由が考えられます. (a) [RCX 1.0 と 1.5 のみ] お手元のパソコンのシリアルポートが,標準の /dev/ttyS0 でない. この場合,シリアルポートのデバイス名を次のように指定してください. % util/firmdl3 --tty= boot/brickOS.srec (b) 部屋の照明が赤外線通信を妨害している. この場合,IR タワーと RCX ブロックの赤外線ポートとの間を 厚紙のようなもので覆ってみてください. (c) [RCX 1.0 と 1.5 のみ] IR タワーに内蔵の乾電池が消耗している. この場合,「tower not responding」というメッセージがパソコンの 画面に表示されます.乾電池を交換してください. * XS 実行系を RCX にダウンロードする. % util/dll --tty= xs/eval.lx (RCX 1.0 または 1.5 の場合は,「--tty=」は不要です.) 成功した場合は,RCX の液晶ディスプレイに数値が表示され,その値が 増えていきます.失敗した場合は,上記「brickOS を RCX にダウンロード する」の説明を参照してください. 8. RCX ブロックの On-Off ボタンを押して電源を切る. 上述のように,RCX ブロックにダウンロードした OS と実行系は, RCX ブロック内蔵の乾電池が生きている限り,RCX ブロックの RAM メモリに 保存されています.乾電池の消耗を抑えるために,RCX を使わないときは 電源を切っておくことをお勧めします. ------------- XS の起動方法 ------------- 1. まず,IR タワーの接続と向きが正しいことを確認してください. 2. RCX ブロックの On-Off ボタンを押して電源を入れる. RCX の液晶ディスプレイに「-」と表示されることを確認してください. 3. RCX ブロックの Run ボタンを押して実行系を起動する. このとき,ピポッという音がすることを確認してください. 4. /xs のディレクトリに移動して,フロントエンドを起動する. % cd xs % ./xs --tty= (RCX 1.0 または 1.5 の場合は,「--tty=」は不要です.) 次の表示がパソコンの画面に現れます. Welcome to XS: Lisp on Lego MindStorms > 5. プロンプト「>」に続けて,Lisp の式を入力します. >(cons 1 2) (1 . 2) > 6. XS の実行を終了するには,「(bye)」とタイプします. >(bye) sayonara % 7. 使用後は,RCX ブロックの On-Off ボタンを押して電源を切ってください. ------------ 困ったときは ------------ 上記の指示どおりにしてもうまくいかない場合は, 湯淺(yuasa@kuis.kyoto-u.ac.jp)までご相談ください. それでは,成功を祈っています. Copyright 2003, Taiichi Yuasa XS のプロジェクトは,情報処理推進機構(IPA)から, 平成15年度未踏ソフトウェア創造事業として支援を受けました.